ストレス性便秘<気秘きひ>について
カテゴリ:漢方薬
こんにちは、漢方なつめの福山です。
いつもご相談に多い便秘ですが原因によって対処方法が違います。その中で「気秘きひ」というものがあります。これはストレス性便秘の事で、ストレスが続いたりですとか緊張感があったりなどの原因で腸内が緊張して気の巡りが悪くなり便を押し出せなくなった状態ですね。気を流すのは「肝」のお仕事ですから肝の働きが何らかの原因で悪くなった場合にも起こります。
これには加味逍遙散が有名です。気を流す作用に、ボタンピやサンシシなどの熱を取ってくれる生薬の作用がプラスされていますので、例えば高温期などの体温が上がった時に便がスッキリ出ないなどという時にも使います。加味逍遙散の効果効能の欄にも「精神不安やいらだちなどの精神神経症状、時に便秘の傾向のあるものの次の諸症状〜、、とあります。
ただ下剤としてはちょっと穏やかすぎるかな、という印象です。これには下剤の生薬含まれていません。何日も便が出ない場合や便秘体質の方ですと大黄などの下剤が入ったものと併用して使います。反対にそこまで下剤を使いたくない、少量の大黄でも下してしまうような方は試してみて下さい。食物繊維性の晶三仙と合わせて使ってみると便のかさが増してよりスッキリ感を感じられるかと思います。