板藍茶と銀翹解毒散の使い分け
こんにちは、漢方なつめの福山です^^
風邪が流行するこの時期、板藍茶を買いに来られる方が多く先週は当店でも売り切れてしまいました。(本日入荷しておりますのでご安心ください)
同じように喉の痛みの風邪薬に使うものとして「銀翹解毒散(ぎんぎょうげどくさん)」があります。これもよく売れる漢方ですが、どうやって使い分けたら良いですか?とお問い合わせをいただくことが多いのでこちらでもご説明させてください。

まず板藍茶ですが、こちらは生薬である「板藍根(ばんらんこん)」を主原料にしたお茶です。板藍根というのは中国でとても人気で風邪が流行る季節になると薬局の店頭などに並びます。板藍根は清熱解毒作用、抗菌、抗ウイルス作用があるとされ、風邪の予防や喉がイガイガした時に使う生薬です。
板藍茶は、飲みやすい粉末状でさっと水(湯)に溶けるので、お茶がわりに毎日飲んで養生することが出来ます。漢方が苦手は子供さんでも飲みやすいので、毎日の水筒に入れたり、家族で一緒に予防できるのが特徴です。喉があれ?と思った時に1〜2包をお湯(水)に溶いて飲むのも良いでしょう。
一方「銀翹解毒散」は喉の痛みなどに効果がある「医薬品」で、喉の痛みを感じた時から、熱が出ておや本格的にしんどいなという時に使います。こちらも金銀花や連翹などの清熱解毒薬と中心に、桔梗や牛蒡子など喉の腫れや痰の症状に効果のある生薬も多く含まれています。板藍茶に比べて炎症を抑える作用が強いので、はっきりとした症状がある時に使うと良いでしょう。(銀翹解毒散はよく効く反面、薬が苦く薄荷の風味でとても飲みにくい漢方です。そのため、飲める子供さんは少ないかもしれません。)
当店では、銀翹解毒散の他にクラシエの「銀翹散」、イスクラの「涼解楽」も現在在庫しています。一時、風邪が流行った時に銀翹解毒散がメーカー欠品して在庫の確保に苦労したので、メーカー違いで同じものを置いています。この3つは同じ処方で、解熱作用のある「羚羊角(レイヨウカク)」が入っているか入ってないかで多少違いがありますが、効果はさほど変わらないのかなと感じています^^
風邪が流行る時期の飲み方としては、予防で1日2〜3包の板藍茶を飲んで、喉の痛みを感じたら「銀翹解毒散」を飲むというのがおすすめです。または、普段板藍茶を飲まないにしても、喉がおかしいな?という時で薬を飲むほどではないかな?というときに板藍茶を飲むのでも良いと思います。板藍茶だけで楽になる時もあります。
風邪薬は常に常備しておいて、できるだけすぐ飲めるようにしておきたいものです。どんな常備薬が良い?と悩んだ際には一緒にご提案させていただきます。ぜひご相談にお越しくださいね。