こんにちは、漢方なつめの福山です。

コロナ自粛期間が続き、いつもとは違う生活で体調を崩されている方が多くいらっしゃいます。最近多いご相談で、コロナによる精神的な疲れというのがあります。イライラしやすく家族に当たってしまう、不安が多く涙が出てくる、夜寝つきが悪い、などといった症状をよく聞きます。

もともと、春という時期は自律神経が乱れやすい時期です。漢方で言うと「肝」の時期ですね。西洋医学で言う「肝臓」の機能のほかに、中医学でいう「肝」は精神的な働きとつながりが深いと言われています。「肝」が疲れると肝気の巡りが悪くなり、ささいなことでイライラしたり怒りっぽくなってしまいます。普段から肝血虚の体質の方や、気の巡りが悪い方は季節の影響や、今のコロナストレスの影響が出やすく精神的に乱れやすくなってしまいます。こういう場合は、肝血を補い、肝気の流れを良くする「逍遥顆粒」が良いです。のぼせがあり、頭に血が上りやすい場合は、体の熱を冷ます牡丹皮、山梔子を加えた「加味逍遥散」が良いでしょう。

また、そのほかに落ち込みやすい、涙が出やすい「心脾両虚」型もあります。普段から胃腸が弱く、気や血の供給が出来ずに十分な栄養が得られないために、身体だけでなく心（精神的なもの）が疲れてしまう状態です。どちらかというと真面目で神経質なタイプに多く、不眠やぐっすり眠れないという方が多いです。この場合は「心脾顆粒」が良く効きます。

どっちの症状もある方は併せて飲んでいただく場合も多いです。漢方薬でなくても普段から気軽に飲んでいただけるオリエンタルハーブティ「シベリア人参茶」も、精神的に乱れやすい方はおススメです。他にもケアできるものが多くありますので、漢方を利用してつらい時期を乗り切って頂けたらと思います。