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中医学の基礎知識<虚証と実証>

おはようございます。今日は中医学の基礎知識について少し書きます。

 

 

虚証(きょしょう)と実証(実証)という言い方を聞いた事があると思います。漢方薬の効能効果の欄に体力が充実してとか体力が中等度でとか書いてあるのも虚証とか実証をわかりやすく説明したものです。

 

 

本来の虚証とは、正しくは正気が不足している状態、実証とは邪気が盛んな状態を指します。中医学では体を元気に動かしている気が満ちたりしてる状態が正常でそれが不足しているのが虚証。

 

 

反対に邪気といって体に余分なものがたまっている状態が実証と言います。地面に穴が空いていてるのが虚証で地面の上にゴミが小山のように溜まっているのが実証というイメージです。

 

 

漢方薬も虚証には穴を埋めていく補剤(ほざい)を実際にはゴミを取り去る瀉剤(しゃざい)を使います。現実には虚証と実証が混ざっている状態がほとんどで補剤と瀉剤を同時に使っていきます。

 

 

よくガッシリとした体型の人が実証で細くて顔色が白い人が虚証と思われがちですが、必ずしもそうではなくガッシリした体型の人でも虚証という方もいればその反対もあります。症状や体質をお伺いしてわかる事も多いです。虚証と実証では同じ症状に対してもお出しする漢方薬は全く違います。

 

 

ちなみに風邪は実証になりますので、色んな邪と呼ばれる余分な物を取り去る漢方薬を使います。自分の体質が実証か虚証かという事も重要ですが感染症などの急性の疾患は実証として捉えて治療することが多いです。

 

 

実証タイプか虚証タイプか自分がどちらになるか大まかにわかっておくと養生法も違ってくるので知っておくと便利です。