妊活ストレス!どんな漢方で対応?<イライラする場合>
こんにちは、漢方なつめの福山です。
今回は妊活とストレスについて書こうと思います。妊活中はストレスがつきものです。病院の受診や治療、金額のこと、夫婦間のすれ違いや周囲からの何気ない一言でもストレスを受けてしまいます。
実は漢方はストレスに対処できるものが数多くあります。有名なのは加味逍遙散ですね。有名な処方ですのでご存知の方も多いかと思います。この加味逍遙散には大まかにいうと2つの作用があります。気の巡りを良くする作用と、血液を増やす作用ですね。「肝」は気を巡らす仕事をするのですが、「肝」に血液不足している状態ですと良い仕事をしてくれません。まずは血液を補って、同時に気の巡りを良くしてくれる作用があります。妊活中は「血液」がたっぷりある状態が理想ですから非常に使いやすい処方です。薄荷が入っていますので飲むとスッとした感じがします。
この加味逍遙散はイライラとして頭に血が上りやすい時の漢方薬です。気の巡りが悪くなると気が鬱滞して熱を持ち頭に上ってきてしまいます。それでカーッとなります。山梔子や牡丹皮といった熱をさましてくれる生薬が配合していますので頭に血が上りやすい人に向いています。冷え性が強い方ですとこの山梔子や牡丹皮を抜いた「逍遥散」というのを使う場合もあります。ケースバイケースですね。妊活中の方だけではなく、出産後に子供に当たってしまう、なんか知らないけどイライラしてしまう、生理前にイライラする時にも使いますね。気の巡りが悪い背景に血虚がある場合が多いので、同時に補血薬なども併せて使ったりもします。イライラと頭痛が同時に襲ってくる場合は、竜胆瀉肝湯や脳活精などと併せます。
ちなみに基礎体温表を見るとガタガタとして安定しない場合は、気の巡りが悪いと言われています。ガタガタとなる原因はPCOSや子宮内膜症なども考えられますが精神的な問題があれば加味逍遙散を試して見るのも良いかと思います。
また、動悸や不眠、体が火照りやすいなどの陰虚タイプには「天王補心丹」を、胸がお腹が張って痛む場合は柴胡疎肝湯なども使用したりします。また、イライラでなく涙が出てしまったり不安感が強い場合はまた違った処方を用います。それはまた次回に書きたいと思います。