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動悸を伴うめまいに「苓桂朮甘湯」

こんにちは、漢方なつめの福山です。

 

今日はめまいのご相談があり、「苓桂朮甘湯」を処方させて頂きました。この「苓桂朮甘湯」のタイプの方は意外と多いのではないかと思うので記事にしたいと思います。

 

めまいというのは漢方でも治すのが難しい部類に入ります。原因もさまざまで高血圧によるものから血液循環によるもの、脳貧血や低血圧、自律神経によるものと幅広いのでめまいの漢方薬といっても数多くありますね。

 

その中で使用頻度が高いのが「苓桂朮甘湯」です。体力がある方というよりはどちらかというと虚弱な方向けの漢方薬かと思います。冷えがあったり貧血があったり、胃があまり強くなかったりですね。何か原因があって胃腸が冷えて水飲が発生し、それが心下に停滞してしまいます。さらにそれが頭の陽気を塞いで目眩が起こるという症状に使います。

 

この苓桂朮甘湯を使うポイントとしてはめまいの他に「心悸亢進」と言って心臓がドキドキするといった症状を伴う時に使います。みぞおちのあたりに拍動を感じるなんていうのもあります。体質としては「夜更かしの朝寝坊型」によく効くと言われていますね。夜はすごく元気なのに朝起きれない、エンジン入るまで時間がかかるといった体質の方ですね。

 

苓桂朮甘湯には健脾利水させる白朮、茯苓に加え、温めて気の流れを良くする桂皮などで構成されています。吐き気がするなど胃腸の症状がある場合ですと、胃腸の湿気を取る勝湿顆粒などを合わせて使いますし、低血圧や貧血気味の方は気血を補う心脾顆粒などと合わせたりもします。めまいの他の症状に合わせて組み合わせる漢方薬を考えていきます。

 

今日ご来店されたお客様は苓桂朮甘湯にピッタリの方でしたので、まずはこれだけを1日3回しっかり飲んで頂くようにご案内させて頂きました。早く体調回復されることを願っております。