梅雨時期に知っておきたい漢方2選
こんにちは、漢方なつめの福山です。
今日は朝からすっきりしない天気です。もうすぐ梅雨に入るというのもあり、この時期は体の不調を訴える方が多いです。
雨が続くと空気も水分を含んでジメジメするように、人の体も湿気が停滞しやすくなります。なんとなく体が重い、すっきりしない、頭痛がある、疲労倦怠感、下痢しやすい、気持ちが悪い、、などの症状が出やすくなります。
今日は、梅雨の時期に当店でよくおすすめする漢方薬をご紹介させて頂きます。色々あるのですが、わかりやすい様に2つに厳選しました。
①梅雨時期の頭痛や浮腫に五苓散
とても有名な五苓散ですので、ご存知の方は多いかと思います。利水作用のある漢方薬で、溜まった水分を尿として体外に排出するのを助けます。五苓散の対象として「口が乾いて、尿量が少ない人に」というのがあります。喉が乾いて水を飲むのに尿がうまく出ずに、水が体に停滞してしまうような、水を抱え込んでいる状態の時に使います。五苓散は強引に利尿させるというものではなく、水が一箇所に溜まってうまく分布しない時に必要なところに水を巡らせるというイメージでしょうか。
五苓散は頭痛がある時だけではなく予防にも使えますので、気圧が低い時や梅雨時期などはしばらく飲んで頂くと良いかと思います。うちの子供は小さい頃から水分代謝が苦手な五苓散体質なので、今日みたいな日は天気の頭痛を訴えます。テンションも下がっている様子なので今朝は朝から除湿器をかけて、五苓散を飲ませてあげました。小さい子供さんから飲めるのも嬉しいです。
②梅雨時期の食欲不振、便が緩い時に勝湿顆粒
同じ梅雨の時期でも、胃腸に症状が出た時は勝湿顆粒をおすすめしています。なんとなく食欲が落ちて気持ちが悪い、吐き気がするですとか、下痢をしたり、そこまではいかないけれど便がゆるくてしょっちゅうトイレに行くとかですね。胃腸のトラブルに優秀なのが勝湿顆粒です。
五苓散との違いですが、五苓散は漢方薬の中でも「利水剤」と呼ばれ、余計な水分を尿から排出させるのを目的としていますが、勝湿顆粒は「芳香化湿薬(ほうこうかしつやく)」と呼ばれ、香りの良い生薬を用いて胃腸の湿気を乾かすようなイメージです。ジメジメとした体内湿気を取り除くような漢方ですね。梅雨の時期に、なんとなく胃腸の調子が悪い時は鏡で舌を見てみて下さい。舌にべっとりとした厚い苔があるのは胃腸に湿気が停滞しているサインです。こんな時は勝湿顆粒が効果的です。
また、同時に頭がくらっとする、眩暈の症状がある場合は勝湿顆粒に苓桂朮甘湯を合わせて飲んで頂くと効果的です。とても相性の良い組み合わせです。
梅雨時期の普段の養生は、胃腸を大切にして「湿」を生むものを控えると良いです。具体的には、冷たいものは控える(体温以上の飲み物が良いです)、お刺身などの生ものは控えめに。脂こいものや糖分が強いものも控えめにすると良いでしょう。入浴時はじんわりを汗をかくようにゆっくりお風呂に浸かり、除湿器などを利用するのも良いかと思います。
上手に体と付き合いながら重だるい梅雨を乗り切って下さいね^^