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「立てば芍薬座れば牡丹歩く姿は百合の花」の漢方的解釈

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こんにちは、漢方なつめの福山です^^

 

前回のブログで百合根の潤す作用について書いてみました。今回はもう1つの安神作用について書いてみたいと思います。

 

百合根の安神作用というとこの言葉を思い出します。

 

「立てば芍薬座れば牡丹歩く姿は百合の花」

 

これは有名な言葉ですね。女性の美しさや佇まいなどを綺麗なお花に例えた言葉です。漢方を始めた当初、義母に「これ別の意味があるの知ってる?」と教えてもらいました。漢方的解釈、という感じでしょうか。興味深かったのでこちらでもご紹介します。

 

芍薬、牡丹皮、百合どれも漢方生薬として用いられるものばかりです。男性より女性向けの漢方に使われるイメージです。

 

これを漢方的に言いますと、立てば芍薬というのは腹が立った時は芍薬を使えという事だそうです。イライラしてカーッと腹が立った時ですね。芍薬は補血作用が有名ですが、「柔肝(じゅうかん)作用」というのもあります。柔らかい肝ですと、何か嫌なことがあった時でもまあそんなものかと受け止められるのですが、柔らかさを失った状態ですと正面から受け止めて怒りが込み上げる状態になってしまいます。こんな時に用いられるのが芍薬ですね。「加味逍遙散」というイライラしてしまう時に使う漢方薬がありますが、芍薬もこの中に含まれているんですね^^

 

次に牡丹です。座れば牡丹、これは座ってばっかりの人は血の巡りが悪くなるので牡丹を使えという事だそうです。正確には牡丹の皮の部分「牡丹皮(ぼたんぴ)」と言います。牡丹皮は、瘀血と言って血流が悪い状態の時に使います。特に子宮まわりの瘀血に使うイメージがありますね。婦人科でよく使われる有名な「桂枝茯苓丸」に含まれています^^

 

最後に、百合です。「歩く姿は百合の花」とありますが、これは、意味もなくあてもなくふらふら歩きまわっているような精神が不安定な時に使えという事だそうです。生薬の本には、焦燥感や不眠などに使用すると書いてあります。イライラして外に気持ちをぶつけるというのでなく、ふわふわして落ちつかないイメージなんでしょうか?実際、メンタルのご相談の時には他の漢方製剤を使うことが多く、あまり使った経験がないので分かりません。ちょっと落ちつかない時に飲んでみても良いのかも知れませんね^^

 

誰が考えたのかはわかりませんが、興味深いたとえですよね。

百合根繋がりで思い出したので書いてみました^^