「何かが上がってくる」嫌な動悸に。
カテゴリ:漢方薬
こんにちは、漢方なつめの福山です。
少しづつ暖かくなってくるこの季節、多いのが気分が落ち込む、沈む、不安を感じる、、というご相談です。その中でも「動悸」の症状も合わせて起こるといったご相談も多いです。
動悸の中でも下腹部から胸に突き上げてくるような激しい動悸を漢方では「奔豚(ホントン)」と言います。現代でいうパニック発作に近いものがあると思いますが、ここまでいかなくとも「なんか上がってくる感じ」ですとか「あ、嫌な感じがくるなと思う」などと訴える方が多いです。
こんな動悸を伴った症状に使うのがノイ・ホスロールです。
最近、当店でも取り扱いを開始しました。名前はカタカナですがれっきとした漢方でして、処方でいう「苓桂甘棗湯(リョウケイカンソウトウ)」になります。
脳神経の興奮を鎮める作用があるといわれる大棗・甘草と、水を取り動悸を鎮める茯苓・桂皮が配合されています。精神不安と動悸がある症状には、よく苓桂朮甘湯と甘麦大棗湯を合わせて使いますが、これらを合わせたような処方です。症状に該当するお客様が多いので、取り扱いを開始しました。
精神不安でも、心配でたまらない人、恐怖を感じやすい人、取り越し苦労しやすい人などに向いているでしょう。
この製剤は甘くてとても飲みやすいです。私は普段加味逍遙散や温胆湯など非常に飲みにくい漢方を常飲しているというのもあるのですが、これはあまりに飲みやすいので飲んでみて驚きました!きっと子供さんでも飲める味だと思います。粉が苦手な場合は、お湯に溶かして飲むと良いですね。(2歳から服用できるお薬です)。
動悸の症状が辛い場合は、感応丸や桂枝加竜骨牡蠣湯などと組み合わせても良さそうです。症状によって選ぶ漢方が変わりますので、その際はご相談くださいませ。