急に寒くなるこの時期の「落ち込み・悲しくなる・ぐっすり眠れない」
最近急に寒くなってきましたね。暑い日が過ぎて心地よい季節は案外短くて、すぐに寒さが厳しくなりそうです。
この急に気温が下がる季節に、気持ちが落ち込んだり、眠りの質が下がってぐっすり眠れない。朝スッキリ起きれないというご相談が増えます。「もの悲しい」「不安感を感じる」という訴えも多いのがこの季節です。気温が下がり日照時間も少なくなり、セロトニン分泌が減ることで気持ちが揺れやすくなるというのもあるのでしょう。
漢方では、精神は五臓の中の「肝」や「心」と関係が深いと言われています。ストレスや嫌な事があったりなど「どうしよう」と頭でぐるぐる考えることが「肝」や「心」の「血」を多く消耗します。すると、心の柔軟性が失われて、さらに不安感が続いたり、ぐっすり眠れない、怒りっぽくなるなどの問題が出てくるのです。
こういった症状には、「心脾顆粒」をおすすめしています。これは「脾」気や「心」血を補う漢方薬で、ぐっすり眠れない時や不安感などがある時に飲むと良い漢方薬です。「昼間飲んで眠くなりませんか?」とよく聞かれますが、睡眠薬ではないので昼間飲んで眠たくなることもありません。運転される方や、お仕事される方でも安心です。学生さんにも人気の漢方です。
(心脾顆粒は心血を補う生薬と、脾気を補い気力をつけてくれる生薬で構成されています。脾は飲食物を消化吸収して気血を生成するので、脾気を補うことで胃腸の動きが良くなり、食べ物から血を作るのを助けます。)
他にも、シベリア人参茶などもお勧めしています。シベリア地方の「エゾウコギ」が原料のお茶ですが、エゾウコギは抗ストレス作用や疲労を回復する作用、体を温める作用があるとされています。冬場に気分が落ち込む、頭が冴えて眠れない、慣れない環境などで体調を崩しやすいなどといった時に「エゾウコギ」を活用すると良いでしょう。
先日、40代女性で「最近気持ちが落ち込んでしんどい、いつも憂鬱だしいじけた考えになって自分が嫌になる。季節の変わり目なのかぐっすり眠れている感じもしない」とご相談がありました。心脾顆粒とシベリア人参茶をお勧めして服用していただいたところ、「気分がだいぶ違う。ネガティブな感情が減って夜もしっかり眠れるようになりました。」と喜んでいただきました。
生活面では普段から血を補うお肉などのタンパク質をしっかり食べて、血の消耗を防ぐためにスマホなど目の使い過ぎに注意します。夜更かしせず普段より1時間前に布団に入るのも良いでしょう。
血を蓄える生活を意識しながら、季節の変わり目の症状をケアしましょう。