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「目」の症状と漢方

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こんにちは、漢方なつめの福山です。

 

先日、広島中医薬研究会の講義があり、久しぶりに参加してきました。講義内容は、中医師の先生による眼科分野での漢方の使い方です。当店でも眼の悩みで相談される方が多く興味深い内容でした。今回は眼の症状における漢方を解説していきます。

 

まず、急激な眼のかすみや視力低下が起きた時は、脳梗塞の前兆などや網膜剥離など重篤な病気が隠れている可能性があるので、早くに病院受診をする必要があります。発見が遅れた場合には最悪失明につながる場合もあり、少しでも早く原因を探すべきです。

 

その上で、特に大きな問題がない場合や、緑内障・白内障などの治療後の経過観察の段階、あるいは進行をできるだけ抑えたいとお考えの方、眼の疲れなどの症状がある場合には、漢方薬も選択肢の一つとして期待できます。近年はパソコンやスマートフォンの使用により目を酷使する機会が増え、40〜60代では約9割の方が眼の疲れを感じているとも言われています。生理的な視力低下は45歳頃から始まるとされ、年齢を重ねるにつれて眼のトラブルは起こりやすくなります。こうした加齢による眼の不調や、目の酷使によって生じる症状に対しては、漢方を取り入れてみるのも一つの方法でしょう。

 

では実際にどういった漢方が用いられるかというと、中国では有名な処方に「复明片(フクメイヘン)」という漢方があり、薬局や実際の臨床でも多く使われています。薬理と臨床研究においては、眼圧効果、視神経保護、視神経再生などが報告され、初期〜中期の白内障、緑内障、視力低下に用いられています。この「复明片」に網膜への血流を助ける目的で「丹参(たんじん)」などの活血化瘀薬をプラスして使われることが多いようです。(網膜は「酸素を大量に使う精密機械」のようなものなので血流もとても大切です。)

 

この「复明片」という漢方は実際に日本では販売されていませんが、構成されている生薬を見ると、眼の漢方で有名な「杞菊地黄丸」がベースにあるのがわかります。(細かくいうとサンシュユを抜いています。)それに加え、羚羊角、夏枯草、人参、黄蓮、決明子、石決明などが配合されています。この決明子、石決明は「晴明丹(セイメイタン)」でも使われていますね。

 

杞菊地黄丸は中医学的にいうと「肝腎陰虚(かんじんいんきょ)」を治す漢方です。

 

・肝=目・筋・自律神経と関係

・腎=老化・生命力・骨・耳などと関係

・陰=体の潤い、滋養するもの

 

「肝」「腎」「陰」を簡単に説明すると上記のようになります。これらが「虚」の状態、つまり不足している状態になると、肝と腎が弱り、体の潤いや栄養も十分に行き渡らなくなり、目の症状が現れると考えます。

 

また処方中の熟地黄や枸杞は目に栄養を与え、茯苓や沢瀉は余計な水を排出する働きがあり、長期的に飲める漢方です。加齢による目の症状の場合には、杞菊地黄丸をまず考えます。目が疲れやすい、視力が低下してきた、見えにくいといった症状のある方や、これ以上進行を抑えたいとお考えの方は、ぜひ一度お試しください。

 

当店では「杞菊地黄丸」でも特に蝋皮丸が人気です。胃腸に優しく効果も早いです。蝋皮丸は生薬を蜜で固めたお団子状の漢方なので、飲めるかしら?と不安がある方は、小分け販売でお試しください。(1個から販売しています)。もし難しい方やパッと飲みたい方は丸剤、エキス顆粒とございます。

 

他にも血流を助ける「丹参」製剤の「冠元顆粒」、晴明丹などを合わせて飲むのが良いです。服用量など詳しくは体質を見てご案内させていただきます。ぜひご来店くださいませ。