春は「肝の高ぶり」による目眩が起こりやすい時期
こんにちは、漢方なつめの福山です。
昨日、東京に住んでいる娘から電話があり「今朝からふわふわ眩暈みたいな感じがあってしんどい」との事でした。
「じゃあ何か漢方送るね」と言ったのですが、「届くまで何か飲んだら良いのあるかな。ドラッグストアに買いに行くから」との事だったので、ドラッグストアで売っているものを電話しながら教えました。
めまいの原因を中医学で考えてみると、大きく分けて【①肝の高ぶりによるもの】と【②水の停滞によるもの】に分かれます。血虚、気虚によるもの、瘀血(血流悪化)によるものも、腎虚によるものなどもありますが、多いのは前者の2つのように思えます。
この2つを簡単に比べてみると以下となります。
【①肝の高ぶりによるもの】
気(肝陽)が高ぶって、頭を塞いでめまいが起きます。肝陽上亢(かんようじょうこう)と言います。原因はストレスや、腎陰の不足などです。この腎陰というのは陽気を抑えるもので、ここが不足すると陽気が上に上がってしまうというイメージですね。ふわふわとしためまいが起こることが多いです。
このタイプは、他に頭痛や、目の充血、ぐっすり眠れないといった症状も起きることがあります。舌は赤く苔が少ないことが特徴です。
【②水の停滞によるもの】
水(痰湿)が発生して、頭に停滞してめまいが起きます。原因は、普段の脂っこいもの、甘いものなどの食べ過ぎや、低気圧、雨の日が続くなど水が溜まることによって起こりやすくなります。ぐるぐるとしためまいが起こることが多いです。
この余計な水(痰湿)は胃腸でも発生するので、胃腸が悪い、ムカムカするなどといった症状が起きることもあります。舌はべったりとした苔が厚いのが特徴です。
舌を見ると違いが分かるので予測しやすいですが、いくつかの原因が重なって起こることも多く、めまいの漢方は単純ではないと感じています。そのため、漢方も1種類だけでなく数種類合わせて飲んでいただくことが多いです。
今回娘の症状を聞くと、昨日カラオケに行って楽しく過ごしたのだけど、興奮状態が続いてよく眠れなかった。頭が変な感じがある。舌を見ると苔が無く真っ赤でしたので、これは①肝陽上亢型かなと推理をしました。ちょうど、ドラッグストアで「釣藤散(チョウトウサン)」と「抑肝散(ヨクカンサン)」がありましたのでこの2種類と、本人が貧血かもしれないとの事だったのでヘム鉄のサプリの錠剤を念のため一緒に買ってもらいました。本当は能活精や亀鹿仙なども良いのでしょうが、これは後ほど送ることにします。さらに「陰血不足」にはできるだけ睡眠時間を取ることが大切なのでいつもより1時間早く寝るように伝えました。
翌朝連絡すると、よく眠れだいぶ調子が良いとのことで安心しました。あまりにひどい目眩が起きたり頭痛が重い場合は病院に行った方が良いですが、今回は落ち着いたので様子をみようと思います。
今の春風の起きやすい時期は、肝の陽気が高ぶり、目眩が起こりやすい時期でもあります。早く寝るなどの養生をしながら、今の時期を楽しんでくださいね。