子宮筋腫と漢方薬
こんにちは、漢方なつめの福山です。
なつめで多いご相談で子宮筋腫があります。
子宮筋腫は、子宮の筋肉に出来る良性の腫瘍です。
成人女性の3~4人に一人筋腫がある
と言われており、よく見られる疾患です。
子宮筋腫の症状は、人によってさまざまですが,
月経の量が多くなる、月経が重い、痛みがある、
貧血がある、また筋腫が出来る場所や大きさに
よって、頻尿や便秘などの症状に悩まされたりします。
子宮筋腫は、女性ホルモン(エストロゲン)の作用が
強く関係しており、その為閉経後には筋腫が
小さくなっていきます。閉経を迎えると今まで苦労して
いた辛い症状が楽になるのです。
病院では、無症状であれば経過観察を行いますが、
症状が重い場合は「偽閉経療法」という、お薬を使って
生理を止めて筋腫を小さくする方法を用いたり、大きさや、
数、位置よっては手術を勧めることもあります。
当店に来られるお客様は、閉経まであと少しなのだけれ
ども、手術は出来るだけ避けたい。今のつらい症状を
少しでも楽に過ごせ、閉経がくるまでなんとかしたい、
という方が多いです。
「子宮筋腫」は漢方でいうと「於血」という血行が悪い
症状です。そのため、子宮内の血流を良くし、筋腫ができ
にくい環境を作っていきます。さらに、於血の漢方薬に
加え、筋腫を柔らかくする「軟硬散結(なんけんさんけつ)」
作用のある漢方薬をプラスして処方していきます。
カチカチの筋腫を柔らかくするイメージですね。
貧血がひどい用であれば、補血作用のあるもの、
さらにイライラや不安症などの精神的な不快症状があれば、
気を巡らすもの・・などその症状に効果のある漢方薬を
プラスして選びます。
筋腫はエストロゲンで成長しますので、漢方薬でも
エストロゲンに作用するような生薬はなるべく控えて選んで
行きます。後は食事も大事です。乳製品や甘いものなど
の過剰摂取は控えて出来るだけ和食に切り替えてみて下さい。
大きさが4センチ位までの大きさでしたら小さくすること
も望めますが、大きくなった筋腫はなかなか小さくなり
ません。今の大きさよりも大きくならないように、生理
周期を楽に過ごせるように漢方薬を上手に使い、なんとか
筋腫の辛い時期を乗り切って頂けたらと思います。