PCOSの漢方治療について
こんにちは。漢方なつめの福山です。
本日、PCOSのご相談が続きましたのでこちらでも
書いておきたいと思います。
ちょっと専門的なお話になります。
PCOSは多嚢胞性卵巣症候群と言います。
程度はさまざますが、約70パーセントは排卵に問題が
あります。生理が数か月おきにくる、月経不順、無月経
などの原因になる病気です。
排卵障害の一つで、卵胞の発育が不十分で、本来は一つだけ
卵胞が大きくなるはずが、同時に10個以上の卵胞が一緒に
成長してしまいます。そのため、卵巣が腫れて排卵しにくく
なります。PCOSの原因ははっきり分かっていませんが、
内分泌異常や糖代謝異常などが背景にあるとも言われています。
程度が軽い方の場合は、生理が遅れ気味になるくらいですが、
症状が重いと自力で排卵出来ません。まず、排卵誘発剤を使
って排卵のチャンスを作ることです。
誘発剤で効果がなければ、ホルモン注射を使い、生理を起こします。
注射に抵抗がある方も多いですが、子宮が委縮しないように
月経を周期的に起こす治療は必要です。
漢方では、PCOSに対して二つの事を考えます。まず1つ目は卵子
の発育を促すこと。
補血薬や補腎薬を使います。そして2つ目は、長く排卵がないため
に硬くなった卵巣膜にアプローチすることです。腫れや汚れた
ドロドロとした血液に対して、活血薬や痰湿を取る漢方薬を用います。
自力で排卵出来ない方の場合は、病院治療と併せて漢方を用います。
症状が軽く数か月おきでも生理が来る方は漢方だけでも改善が期待
できます。先日、PCOSのお客様、月経が数か月に一度程度だった
のが漢方を飲み始めて1~~2か月おきに自然に生理が来るようになりまし
たと喜んでいらっしゃいました。
PCOSは食養生もとても大切ですので妊娠しやすい体づくりを目指
して是非ご相談頂けたらと思います。