乾燥シーズン、咳の漢方薬
カテゴリ:漢方薬
秋は乾燥シーズン。
増えてくるのが咳のご相談です。
五臓の中で秋は「肺」を痛めやすく、
咳が慢性化しやすくなります。
この咳の漢方薬、いろいろ種類があります。
症状に合ったものでないと効果が出ませんので、
簡単に使い分けのポイントをご紹介致します。
ポイントは「痰」の性質です。
痰が多量に出る時は、痰を除去して咳を和らげて
くれるものを用います。水っぽく量が多い痰は、
冷えや寒冷刺激で悪化するものです。小青竜湯を
用います。
黄色い痰が出るのは、炎症がある咳です。
抗炎症作用のある、麻杏甘石湯を用います。
いずれも「麻黄」という気管支拡張作用のある
生薬を含みます。よく効きますがこの麻黄、
体が弱い方ですと動悸などの症状が出る場合が
ありますので、その際には参蘇飲などを用います。
反対に痰が出ず、あっても出にくい、
顔を真っ赤にして咳込むような時は粘膜を潤す
タイプの咳止め、麦門冬用を用います。シロップ状の
潤肺糖奬も良いですね。薄荷が入りすーっとするので
個人的にはこちらが好きです。風邪が治っても咳だけ
続く場合はこういった漢方薬を用いる事が多いです。
風邪や咳の症状は変わりやすいので、同じ薬をずっと
飲むのではなく、その時々にあったものを内容を変更しながら
様子を見ると良いですね。