メンタル不安定の名薬「香附子」
カテゴリ:子宝相談
大分暖かくなって参りましたね。
植物の芽も大きくなり、春の陽気を感じます。
春、といえば気持ちが落ち着かなくなる季節です。
五臓でいうと「肝」。「肝」は気を巡らす作用があり
ますが、この春の時期には気の巡りが悪くなりやすく
精神的にイライラしたり憂鬱になったり、ちょっとした
事に敏感になりやすくなる時期でもあります。
こんな時によく用いられる生薬に「香附子(こうぶし)」
があります。私も大好きでな生薬で、いろいろな製剤に含ま
れていますのでよく使います。
昔の漢方医学書「本草綱目」では、香附子は「気病之総司」
「女科之主師」とあります。女性の気のトラブルに、まず
使ってみるべき生薬です。香附子は気の巡りを良くし、
気鬱を取ってくれる作用があります。気分が塞ぎやすい、
不安になりやすい、うつうつとした気持ちが晴れないなど
の時に飲んでみる良いでしょう。
製剤ですと、有名なのが香蘇散、柴胡清肝湯などが
ありますね。血の巡りを良くする冠元顆粒にも含まれて
います。香附子が含まれた煎じ薬もございます。
気の鬱滞には、気の巡りを良くする利気薬に
プラスして「肝血」を増やす補血薬も一緒に飲んで
頂く事が多いです。血液が十分あってこそ「肝」が
しっかりと仕事をして気を巡るようになります^^
気持ちが良い季節、気分もリラックスして春をお過ごし
下さいね。